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どんな楽器を選べば良いの?②~電子ピアノ編~
2022/02/08
皆さんこんにちは、ソナーレピアノ教室です。
「どんな楽器を選べば良いの?」の2回目は最近生徒さんに人気の電子ピアノを取り上げたいと思います。
実は私自身は電子ピアノについてはあまり詳しくありません。
なので今日は私が講師としてお世話になっているセイワ楽器のスタッフさんに聞いてみました。
本日実際に弾かせて頂いた楽器はヤマハの電子ピアノの中でも人気のクラビノーバCLP-735(希望小売価格170500円 ヤマハ公式サイトより)です。電子ピアノなので鍵盤の幅はピアノと同じ、鍵盤の数も同じ88鍵、もちろんペダルも3本あります。
私:昔、私が弾いたことがある電子ピアノはタッチ感(指で弾いたかんじ)がピアノとずいぶん違ったんですが…
スタッフさん:最近の機種はハンマーが動いている感覚を指で感じ取れるように進化していますよ。
私:そうなんですか!音はどんな感じですか?
スタッフさん:はい、ヤマハのCFXとベーゼンドルファーのインペリアルからサンプリングした2つの音を楽しめます。
私:ヤマハのCFXとベーゼンドルファーのインペリアル、どちらも最高級のピアノですね。
どうぞ弾いてみてくださいとスタッフさんが快く試弾勧めてくださり、最初にCFXを弾いてみました。
まずは試し弾きで和音をポロン、ポロン。
私:確かに昔弾いた電子ピアノと違う!ピアノにとても近いタッチ感ですね。音はヤマハのコンサートグランドらしいすべての音が良く鳴る音色ですね。
ベーゼンドルファーも弾いてみましたが、こちらも中音域が倍音で豊かに響くべーゼンの特徴がよく出ています。
私:1曲弾いてみても良いですか?
スタッフさん:もちろん、どうぞ!
試し弾きで弾いたあの音からどんな音楽になるんだろう…ワクワクしながら弾いてみました。
♪~?~♪
出てくる音はキレイなのですが…思ったほど音にあまり変化がつきません。
曲が良くなかったのかしら?
ではもう1曲、違う性格のものをと弾いてみますが、強弱は多少つくのですが音色は思ったようには変わりません。
ピアノだったら指や腕の重さを使い自在に音を変化させることが出来るのに…スタッフさんにも聞いてみると
スタッフさん:そうなんです、電子ピアノはどんな風に弾いてもみんなキレイな音になってしまうんです…
つまり柔らかい雰囲気の曲も、激しい曲も、堂々とした雰囲気の曲もすべてキレイな音になってしまうのです。
またスピーカーから音が出てくるせいか、アコースティックピアノのように音が拡がりません。
やはり表現力の点ではピアノと同じとは言えないようです。
ピアノで表現する面白さがわかってしまうと物足りなく感じてしまいます。
もちろん電子ピアノにはそれ以外の特徴があるので列挙しておきます。
- ピアノ以外の楽器の音色が楽しめる
- ボリューム調節が出来る(音を大きく出せない場所では有効。しかし小さい音ばかりで弾いてしまうと本物の音のボリュームがわからなくなってしまうので短所でもある)
- ヘッドホンに音を通して演奏できる(消音機能。こちらも音を大きく出せない環境下で有効)
- メトロノームや録音機能が内臓されている
- 最近の機種はスマホのアプリと連携させて様々な楽しみ方が出来る
- カラーバリエーションが豊富なのでお部屋のインテリアに合わせることが出来る
- ピアノより廉価である
- 家電と同じ扱いになる。→家電のように故障する(機種はどんどん新しくなっているので古い機種の部品は手に入らないことも多く、買い替えになってしまう恐れがある)
確かに電子ピアノには魅力的な長所が沢山あります。
ですがピアノをある程度専門的に学んだ人間からすると、表現の幅が狭いということは、かなりマイナスに思えてしまいました。
でもクラシックを深く学ぶというのではなく、趣味として楽しむのなら十分なのかな…
楽器を選ぶ際はどの点を重視するかが重要になるかと思います。
そして重視する点の考え方は人それぞれです。
私のようにピアノを教えている人は表現力を重視しますし、騒音問題が気になる方は消音機能や防音室を考えるでしょう。
またインテリアにこだわりのある方はお部屋に合う楽器を選ばれると思います。
現在ではこの楽器でなくてはダメということはないと思います。
皆様のライフスタイルに合った楽器を選ばれるのが1番良い選択なのではないでしょうか。
今日取り上げたヤマハのクラビノーバについて更に詳しく知りたい方のために下にリンクを貼っておきます。
またお話をしていただいたセイワ楽器さんのリンクも貼っておきますので、ご興味のある方はお問い合わせください。
☆私の質問にご丁寧にお答えいただいたセイワ楽器のスタッフさん、ありがとうございました。
※今日お伝えした電子ピアノはハンマーの動きを感じられる作りの鍵盤を搭載した機種でしたが、そのような鍵盤を搭載していない機種もありますし、価格も上位機種から下位機種までいろいろあります。またメーカーによっても様々ですので、各メーカー、小売店にご確認ください。
次回はキーボードの説明を少しした後に、楽器選びのまとめをしようと思います。
今日もお読みいただきありがとうございました。